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本ブログに記載されている内容は個人的見解です。

〜結婚による賃金プレミアム〜 20180904

THE EFFECTS OF SONS AND DAUGHTERS ON MEN’S LABOR SUPPLY AND WAGES

Shelly Lundberg and Elaina Rose

 


theory

literature

 


Gray(1997)は結婚賃金プレミアムはこれまでに減少した、と述べその原因は夫や妻としての役割分担の傾向が弱まったことだと報告している。

 


--- The Fall in Men's Return to Marriage ---

 


Jeffrey S Gray

Phd 

Employment Illinois (at that times)

Professional 

 


 歴史上、人的資本の賃金方程式から得られた最も信頼に値する発見の一つは、結婚している男性は一度も結婚をしたことがない男性に比べて収入を得る能力が高いということである。しかしながら、結婚歴がない男性と比較したときに、結婚している男性が得る収入プレミアムは1980年代を通じて、40%以上も減少した。NLSのデータを用いて、この減少に対する二つの説明が調査された。高賃金の男性の結婚選択の変化と家庭内での専門化の減少による結婚の生産性効果の変化である。本稿の結果は、結婚賃金プレミアムの減少は、結婚と関係する生産性の減少が主な原因である、ということを示唆している。操作変数推定が生産性の減少は労働市場における妻の賃金ペナルティの増加と関連する家庭内での専門化の低下によって起きている、ということを示している。

 


Intro

 賃金の決定要因は所得不平等の根本を理解するために重要な役割を果たす。広く知られている理論的なフレームワークは現在の収入は過去の人的資本投資の関数であると仮定している。このフレームワークに従えば、学校教育や労働経験のような変数は個人の人的資本ストックをコントロールするために賃金方程式に含まれる。特に男性の賃金の決定要因を研究するために、コントロール変数として現在の結婚ステータスが含まれる。結婚ステータスを賃金方程式に含む本質的な理由は、測定されないスキルや人的資本効果をコントロールするためである。また、結婚ステータス変数は、家庭の社会経済学理論をテストするためにもまた含まれる。これまでの研究では、比較対象となる結婚経験がない男性に比べ、結婚している男性は平均して10%から40%も多く収入を得る。この結婚プレミアムは、結婚していない人に対して、結婚している人の高い教育的達成や大きな労働経験、仕事の属性や産業、職業の選択をコントロールした後でも、持続する。結婚している人にたいして、結婚していない人以上に支払われる収入、すなわち結婚プレミアムは時間を通じて一定である。しかしながらBlackburnとKorenmanの研究によれば、結婚プレミアムは67年から88年の間で10%ポイントも減少している。