不動産の学術論文：トップジャーナルより

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このように、オリンピックが不動産市場に影響を与えることがわかった。

他に、不動産市場に影響を与える要因は何があるのだろうか。

Wonseok et al(2018)によれば、住宅と悪い周辺状況(落書き、芝生etc)も関係があるらしい。

隣の住宅との関係を見た論文は、あるようだが上記のような状況(論文中ではphysical disorderと記されている)との関係を見た論文は、これまでにないようだ。

というのも、この分析をするためには、実際に顧客が住宅を内覧し、周辺状況を確認した上で定価から値引きを求める場合、その内覧時にそのような状況があったということを示すデータがなければならない。例えば、ゴミが散乱しているなどの状況は1日で改善されうる。頻繁にゴミが散乱していたとしても、内覧時にそれがなければ、定価と最終的に落ち着く価格の間に差異は見られない。つまりこの分析のためには綿密なフィールドワークを伴ったデータが必要なのである。

実際にデータを取得したWonseokはphysical disorderが定価と最終価格の差に影響を与えることを示した。もし不動産業者が周辺状況の情報をしっかり持っていたとしたら、その差は生まれないはずだ。実際に彼らはその情報を持たずに、住宅間の比較によって価格を決めている。