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本ブログに記載されている内容は個人的見解です。

20180802

育児時間が男性の賃金に与える影響

  1. literature
  • ---研究テーマは何か。3文以内で説明せよ
  •     子供がいることは男性の労働供給や賃金にどのような影響を与えるか。
  • ---その論文の新規性は何か。3文以内で説明せよ
  •     これまで、経済学者の関心の対象であったのは"子供が女性の労働に与える影響"であった。しかし女性の労働参加が進んでいる今、当然子供が男性の労働に与える影響も考える必要がある。こういった論文は2000年以降を見てもまだまだ数が少ない中で、分析している点に新規性がある。
  •     また、女の子より男の子の方が労働供給・賃金を増加させる、という発見。
  • ---用いたデータはどこの国?サンプルサイズは?
  •     アメリカ(PSID) 約2000人の個人と26000の観測点
  • ---分析の手法は?
  •     2つの年代別コーホートでOLS,fixed effect
  • ---その方法はどんな方法?3文以内でまとめられるならまとめよ。
  •     fixed effectは、まず誤差項を時間を通じて一定の部分とそうでない部分に分ける。次にモデルの時間平均をとり、平均をとる前の式からとった後の式を引くことで、時間を通じて一定の部分をモデルから排除する。例えば、ability、または成人を対象にしたデータであればeducなどは時間を通じてほとんど変化しないと考えられるので、それらの影響を排除して、関心の対象となる変数の純粋な効果を見ることができる。
  • ---結果は?3文以内で説明せよ

 

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OLS ---> Fixed でmarriage premiumの減少が見られる(ex. 10% ---> 6.1%)。これは独身男性より結婚している男性の方がより多く稼いでいる、というポジティブセレクション(ex. 結婚している男性グループ。結婚するかしないか、より多く稼ぐか稼がないかに影響を与える、観測できない要因が)に理由がある。

     (((((sample selection bias(選択バイアス) def --- 研究に利用するサンプルの分布が母集団の分布と大きく異なることによる誤差。例えば、被曝することは将来、病気を引き起こすのかどうかを調べたいとする。以下のような(被曝01,病気01) のクロス集計表を考えよう。母集団においては、

 

f:id:noap3b69n:20180803185701p:plain

 のような、分布であったとする。しかし標本抽出をすると、

 

f:id:noap3b69n:20180803185758p:plain

上記のような分布であったとする。実際に我々が観察するのは、母集団の分布ではなく標本の分布である。この標本を用いると、被曝すれば病気にならない確率より、病気になる確率が高いことになる。このように標本に母集団と異なる分布の歪みが発生している場合、推定にはバイアスが生じることになる。

      今回のOLSの例では、結婚をしている人は結婚をしていない人に比べて10%賃金が高い、ということを示している。---上の例では説明できない。)))))

  • ---リファレンスで最も気になる論文は?
  •      Angrist, Joshua, and William Evans, “Children and Their Parents’ Labor

         Supply: Evidence from Exogenous Variation in Family Size,”

         American Economic Review 88:3 (1998), 450–477.

  • ジャーナルと著者は?それぞれ信頼できるポイントをあげよ
  •      Review of Economics and Statistics---IF 3.510
  •      Shelly Lundberg---California SANTA BARBARA, 家族の経済学が専門か?
  •      Elaina Rose---University of Washington, AP
  • 片山さんクエスチョン
  •      1. sample selection bias (教科書も確認する)