~操作変数法~ 20180927

操作変数法のモチベーション

① OLS推定はバイアス、不一致の可能性がある

② 代理変数が見つからない可能性がある

① 欠落変数が時間を通じて変化する可能性がある

OLS推定は説明変数と誤差項に含まれる要因が相関すると、不偏性、一致性を満たさない。

解決方法として、まず代理変数を説明変数としてモデルに加える方法がある。例えば、賃金方程式において、誤差項には観測することのできないabilityが含まれているが、IQスコアでそれを代替することができる。

係数推定量が望ましい性質を持つための別の方法として、パネルデータを得、固定効果推定を行う方法がある。この方法により、欠落変数が時間を通じて一定である場合、その影響を取り除くことができる。

ただし、②、③が常に利用できるとは限らない。利用できない場合、別の方法を考えなければならない。その一つが操作変数法である。

操作変数法

操作変数とは、

Cov(z,u)=0

かつ

Cov(z,x)≠0

を満たすzのことである。

①の仮定をinstument exogeneity

②の仮定をinstument relevance

という。①によって、これまでの説明変数は内生変数xと外生変数zに区別できる。

~推定値と推定量 除外制約~ 20180927

推定値と推定量

 

ざっくり言うと、推定値とは特定の標本を用いて実際に計算された値。

定量は確率分布であり、特定の値のことではない。母集団のパラメータを得るための規則、計算式のことである。

詳しくは計量経済学の最もポピュラーな教科書

"Introductory Econometrics A modern approach 5th edition"のp842

を参照されたい。ミシガン大学のWooldridge(2012)によるものである。

除外制約

例えば操作変数法を用いる際に置かれる仮定のことである。

y_1=β_0+β_1y_2+β_2z_1+u_1

一つの内生変数、一つの外生変数を考える上記のモデルでは

1. z_2z_3は含まれず

2. それらはu_1と相関しない

と仮定されている。これらを除外制約(exclusion restriction)という。

p506を参照されたい。

構造方程式 識別問題 ~20180925~

構造方程式

 

以下のURLを参照されたい。

https://www.lightstone.co.jp/stata/files/panel201610.pdf

上記のURLは統計ソフトウェアStataを日本で販売している株式会社ライトストーンが2016年10月に作成したものである。

 

識別問題

以下のURLを参照されたい。

http://www.ier.hit-u.ac.jp/~kitamura/lecture/Hit/08Statsys1.pdf

上記のURLは一橋大学経済研究所の北村行伸氏作成したものである。

計量経済学の理論をgoogleで調べようとすると、度々読みやすく理解しやすいpdfが発見されるが、その多くが北村氏作成のpdfである。

彼のオックスフォードPhd課程時代の指導教員は、アジア人初のノーベル賞受賞者アマルティ・センである。(http://www.ier.hit-u.ac.jp/~kitamura/PDF/CV1_web_2018.pdf)

~2段階最小二乗法〜 20180924

1. 真のモデルにおいて関心の変数xを従属変数とし、その他のxと操作変数z1,,,ztを独立変数として回帰。操作変数zrの回数推定値が0でないならば、操作変数法のモーメント条件その2をクリアする。そこで、xhatを計算し、真のモデルの独立変数として扱う。このxhatの係数推定量は一致性を持つ。

 

2. GMM 関心のパラメータ無限、セミパラメトリック、つまり変数の分布が知られておらず最尤法をしようできないばあいにもちいる。

 

3. パラ ノンパラ

前者 回帰係数少なく 後者 多くても気にせず

~操作変数法~ 20180924

操作変数法 Instrumental Variable Method

 

(1)内生性 (endorgeneity)                                                        

 

y=α+β_1x_1+...β_kx_k+...+β_nx_n+ε

 

このモデルにおいて、重要な仮定は

 

E(x_k,ε)=0

 

であった。この仮定が満たされない場合( = 内生性が存在する場合)、係数推定値はバイアスすることが知られている。

この仮定は現実的な仮定であろうか? 例えば

 

Wage=α+βeduc+ε

 

という賃金方程式を考えたときに、観測できないabilityはeducと相関する可能性がある。

例えば、社内において能力が高い人が、MBAを取得するために大学院へ通うということはよくあることだ。

 

モデル内の説明変数が観測不可能な別の変数と相関する場合( = モデル内の説明変数が内生的に決定される場合)、OLS推定量は一致性を持たないという問題が発生する。

この問題を内生性の問題という。

 

内生性の要因は以下の3つである。

(1)欠落変数 --- 例 先のability

(2)測定誤差 --- 例 アンケート調査 "あなたの去年の時給はいくらですか?"

(3)同時性 --- 例 マクロの消費関数 "消費は所得に影響を及ぼす、所得は消費に影響を及ぼす"

つまり、上記のいずれかが発生した時にはなんらかの対処を行わなければ、正確な推定ができない。そこで操作変数法である。

 

(2)操作変数法 (IVM)                                                              

 

操作変数法は以下の

 

E(z,ε) = 0\ and\ E(z,x) ≠ 0

 

仮定を満たす操作変数zをモデルに含めることで、関心の変数xの係数推定量は一致性を持つ。

例としては、先の賃金方程式において"母親の教育年数"は教育年数と考えることができる。

母親が大学まで行っていれば、その子供は大学まで行く可能性が高い。さらに母親の教育年数は、子供の賃金に影響を与える観測不可能な要因と相関しないと考えることができるため、母親の教育年数は操作変数の条件を満たしている。

有名な操作変数の例はAngrist and Krueger (1991) "Does Compulsory School Attendance Affect Schooling and Earnings?"における、date of birthなどがある。

今日のまとめ

 

抜けてる部分が多すぎる。勉強頑張ろう

・ib --- stataコマンドnオペレータ。 base groupを決める

・robust standard error --- 回帰分析の仮定として、homoskedasticityの仮定がある。

 

var(u_i)=σ^2

 

というものであるが、各個人iにおいて常にそのような仮定が成立するとは限らない。

例えば、mincerian equationにおいて、小学生(教育年数が6年以下)と高校生(教育年数が10~12年)でerror termに含まれるablityは異なるであろう。つまり

 

var(u_i | educ) = σ^2_i

 

となるのである。

このようにhomoskedasticityが成立しないときは、heteroskedasticityが存在するという。

このようなheteroskedasticityはBreaush and Pegan test (1979)によって発見されうる

f:id:noap3b69n:20180922002650p:plain

基本的に、強いheteroが存在すればモデルの変更を考えなければならないが、小さなhetero だとしても、そこにheteroが存在すれば推定値がバイアスする可能性がある。

そこでWhite(1980)の考案したrobust standard errorを用いる。これで推定された標準誤差を用いれば、不偏な推定値が得られる。これによって頑健なt値が得られる。

robust standard error --- http://www.ier.hit-u.ac.jp/~kitamura/lecture/Hit/08Statsys4.pdf

~~20180918

育児制度について

 

男性の育児時間が男性の賃金に与える効果に、育児制度の内容が関連することは自明である。そこで育児制度の現状の確認や国際比較を行う。

今日から明日の記事は

 

  1. 日本の育児制度
  2. 諸外国の育児制度

各章で時系列変化も確認する

 

を調査したものである。

 

 

  1. 日本の育児制度

 

・正式名称

育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律

       平成 3 年法律第 76

 

  日本の育児制度は1960年代の女子教員へ育児休暇を取得させようとする動きに端を発する。また1966年には合計特殊出生率が大幅に下落し、1.58という数値を記録した。

合計特殊出生率 ---  1549歳までの女性の年齢別出生率を合計したもの [tex : ^4]

 

 

 

厚生労働省 「人口動態統計」

1971~1974年の第二次ベビーブームがあったものの、合計特殊出生率に関しては依然として減少傾向であった。このような減少の一つとして考えられるのは医療技術の発達である。20世紀前半は、感染症への予防治療法が確立されておらず子供が生まれたとしても死亡する可能性が高く、1家庭あたりの死亡する子供を含む出産数は多かった。また生活習慣病に対する予防・治療法も確立されていなかったため平均寿命が50歳前後という状況であった。つまり合計特殊出生率の分子に当たる出生数が大きく、分母に当たる人口が少ない状況であった。感染症対策が進み乳幼児死亡率とともに、人口の減少と比較して出生数は大きく減少したと考えられる。結果として合計特殊出生率は減少していった。この数値の減少は、子供の減少、人口減少と連鎖していくため大きな社会問題として捉えられた。

  また女性の社会進出と少子化の問題はリンクする。1家庭あたりの子供の数が減少していくことにより、女性はある一定期間222の休暇を取れば、女性は再び社会復帰ができるようになると考えられるようになった。そこで1972年に勤労婦人福祉法が制定施行された。育児により働き続けることが難しくなるであろう女性の退職を防ぐという意味があった。あくまで民間企業の努力義務にすぎなかったが、電電公社がこういった動きを見せることにより、世間的な関心を集めることになった。

 

女性の社会進出と少子化

平均寿命推移

乳幼児定義

出生率計算式

222

実際の乳幼児死亡率などの数値

感染症対策

株式会社平凡社世界大百科事典 第2版

 

 

 

  1. 年表

 

1960 60年代に女子教員に育児休暇を取得させようとする関係者の声が高まる[tex : ^2]

1966 合計特殊出生率1.58に[tex : ^1]

1971  ~74年まで第二次ベビーブーム[tex : ^1]

1972 勤労婦人福祉法制定施行[tex : ^2] 民間企業の努力義務[tex : ^1]

1975年 義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律[tex : ^2]

1989 1.57ショック[tex : ^1] 少子化ショック[tex : ^3]

1991 育児休業法, 国家公務員の育児休業等に関する法律, 地方公務員の育児休業等に関する法律 成立[tex : ^2] 所得補償なし。背景 として1. 女性の社会進出, 2. 核家族化による家族機能の変化, 3. 少子化による労働力減少の懸念があった。[tex : ^1]

1992 〃施行

1995雇用保険による一部所得補償

1日あたり育児休業開始前6か月の賃金を180で除した賃金日額の25パーセントが

補償されることに ( 例 月あたり賃金 300000円の場合 - - 1日あたり補償金額は2500円。平均年間休日を120日とすれば、平均年間労働日数は245日である。つまり1年の育児休業あたり612,500円が補償されることになった。)

2005年 過去最低の合計特出生率1.26, 死亡数 > 出生数[tex : ^1]

 

 

  1. 三重県男女共同参画センター, 男女共同参画ゼミ 詳細,第1回 「改正育児・介護休業法について(その1)」 https://www.center-mie.or.jp/frente/data/zemi/detail/%E3%80%8C%E6%94%B9%E6%AD%A3%E8%82%B2%E5%85%90%E3%83%BB%E4%BB%8B%E8%AD%B7%E4%BC%91%E6%A5%AD%E6%B3%95%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%88%E3%81%9D%E3%81%AE1%EF%BC%89%E3%80%8D アクセス日時 : 2018年9月18日 10 : 00
  2. 文部科学省, 学制百二十年史, 二 育児休業法の制定 http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/others/detail/1318368.htm アクセス日時 : 2018年9月18日 10 : 00
  3. 天野 馨南子 (2009) 「改正育児・介護休業 法の意義と「3歳の壁」」http://www.nli-research.co.jp/files/topics/38481_ext_18_0.pdf
  4. 厚生労働省, 平成23年人口動態統計月報年計(概数)の概況,  https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai11/sankou01.html アクセス日時 : 2018年9月18日 10 : 00