tmp

本ブログに記載されている内容は個人的見解です。

20180829

子どもは一定の予算の配分に影響を与えると認識されてきた。最もよく知られている例で、子どもがいる家庭はいない家庭と比べて、食費の割合がより大きい。子どもが一定の予算配分に影響を与えることをモデル化することに大きな労力が費やされてきた。子どもが様々な需要に与える効果をモデル化しようとする4つの動機を説明する。計量的な効率性の必要性、聡明な倹約の必要性、異なる構成要素を伴う家族の相対的な幸福について何かを推論するために需要データを使いたいという願望、世帯全体の必要性である。

 この4つの動機について議論する前に、子どもの変数をどのように定義するかについて簡単に説明する。子どもの情報を持つ世帯に関する多くの文献が子どもの年齢に特定の幅を持たせている。(例えば0歳から5歳,6歳から12歳,13歳から18歳,0歳から18歳ということもある。) そのようなデータのもとで、子どもの変数を定式化する最良と思える方法は、単に、これらの変数をあるがままに使用するということである。ただ、私はこの方法がしばしば、適切であるとは思えない。まずこの方法はスケール効果を捉えることができない。2番目の子供やそれに続く子どもの限界効果は最初の子供のそれよりは小さい。これは世帯の子どもに対してダミー変数をとることを要求する。はじめの子どものあとの非線形性を捉えるために非線形の関数が含まれるべきということが示唆される。よく使われる手法は家族のサイズに自然対数をとるという手法である。

 第二の問題は、年齢の幅を持たせることで疑似相関を生んでしまう不連続性が誘発されるということである。5歳の子どもが食料に対する需要へ与える影響は6歳のそれと類似のものであり、12歳のそれとは異なるが、上記のような子どもの変数は、この効果を隠してしまう。他方で、ある文献では特定の年齢で不連続性が存在しているかもしれない。学校開始年齢や労働供給は明らかにそれらの例である。需要や消費の研究を経て、私は世帯の任意の子どもの年齢の平均、幅がtからsでt+s+1を2で割ったものであるが、それはわかりやすく年齢効果を捉える上で効果的である。しかし、スプラインを引くことやノンパラメトリックな手法を使うことは系統だった手法として試みる価値がある。